「捨」書き初め

 今、「捨てる」という言葉こそ、次の時代へ向かうために、私たちが成長するために、最重要なキーワードではないだろうか。私たちの周りには、捨てられないものが溢れている。

  • 核ミサイルや軍事力
  • 既得権益
  • 家にあふれかえる物
  • 過去の成功体験・失敗体験

 捨てるという言葉を発すると、すぐに「もったいない!」という言葉が返ってきやすく、捨てるという言葉にはネガティブな印象が強い。しかし、捨てるという言葉は本来、感情をまったく含まないので、モノを大切にする行為と捨てる行為とは、両立できる。

 むしろ日本文化は、捨てるのがうまかったのではないだろうか。異国の文化を吸収するには、吸収したモノを収める空間を空ける必要があり、それは捨てる行為に他ならない。初物を尊ぶ感覚は、初物が継続する事で安全に捨てられることに繋がる。伊勢神宮に伝わる式年遷宮というシステムも、建築技術の伝承という実利の他に、もったいない!と思いやすい捨てるという行為を、ポジティブな行為として知らしめる意味も込められているように思う。

 ポイ捨てはダメだけど、ポジ捨てはイイ。