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 いや〜、刺激的で密度の濃いワークショップ合宿だった。プログラムも参加者も場の雰囲気も、すべてがエネルギッシュ。まずはこの場を作り上げた3人のファシリテーター、奈保さん西村さん賢州さんにお礼を言いたい。そして社会に対して意識の高い20人の参加者にもお礼を言いたい。たくさんの熱意に触れ、エネルギーを頂いた。

 西村さんが主催するダイアログBarのメーリングリストでこのイベントを知り、「対話」という言葉に魅かれ、ワールドカフェやオープンスペーステクノロジー(OST)という対話の技法を体験しようと、どちらかというと軽い気持ちで参加した。しかし2日間で経験した事はもっと深い、自分自身の来し方と行く末を見つめ直すものだった。プログラム概要を見返すと、たしかに「深いレベルの自己と社会における自分の役割を見つめ直し」って書いてある、、、、ぬぬぬ、やられた!(ちゃんと読め)

 昨年の6月から、新宿にある「飛ぶ教室」で英会話を習い始めた。この教室が素晴らしいのは、英会話以前に「対話」を教えてくれること。対話の技術が身に付いていなければ、英語でも日本語でも相手に伝えることができない。そもそも自分が何を言いたいのかが明確になっていなければ、伝えることができない。

 そんな飛ぶ教室で、自分自身の「発話フィルター」の多さに気づかされた。自分が何か感じて伝えたいと思った事が、実際に口から発話されるまでの間に何枚かのフィルターがあって、最初にこころやあたまに湧き上がったものが薄まったり、違うものが相手に伝わってしまったり。カッコつけフィルターとか、探り合いフィルターとか、まとめフィルターとか。

 今回のワークショップ合宿の参加者は、発話フィルターのない人が多くて、とても気持ちよかった。ほとんど初対面にもかかわらず、これだけクリエイティブな話し合いが出来た理由の一つだと思う。実際、発話フィルターのない、ストレートで素直な発話が最も相手に伝わり、場をリードしていた。

 という、まるで修学旅行のような雰囲気の合宿で、1日目の深夜「愛」をテーマに飲み会。そのなかで僕は、「愛はあるけど、愛という言葉はいらないんじゃないか」と言った。夏目漱石の名翻訳を引き合いに出して、「相手に面と向かって『愛してる』と言うより、空を見上げて『月がきれいですね』と言う方が伝わる」と言った。それに対して、とくに女子からは、愛してると言ってほしい、どっちもあった方がいい、という反応。

 他愛もないやりとりだけど、今回のワークショップ合宿での一番の気づきがここにあった。2日間、発話フィルターのない参加者との対話を繰り返していると、あらためて自分自身の発話フィルターの存在を意識せずにいられなかった。この愛についてのやりとりが、まさにその象徴だった。

共通経験が減少する社会におけるコミュニケーション技術」という記事で、これからは察しに頼らない対話の技術が必要になると書いたにも関わらず、書いた本人が察しに頼っている! 「月がきれいですね」型の対話はいったん置いておいて、「愛してる」型の、発話フィルターゼロの対話をしていきたいと、強く思った。これがたぶん、今の自分に最も足りないもの。

 これからの人生で、「対話」がますますキーワードになりそう。今回の xyzActionワークショップ合宿で得られた気づきを、次につなげていきたい。